おすすめピックの種類と選び方(形状・硬さ編)
みなさんは普段どのようなピックを使ってますか?
ギター・ベース用のピックの中から形状・硬さ別にサウンドの特徴やおすすめの使い方・選び方を分かりやすく解説します。
音楽スタジオのベテランスタッフがレビューしてみました。
もくじ
素材別レビュー
まずは、素材別にギターピックのレビューをまとめています。
ギターピックにこだわりを持っている方は、こちらからぜひご覧ください。
ピックの形状
ピックの形には大きく分けて、オニギリ、ティアドロップ、ジャズ、サムピック、ホームベースなどがあります。
ティアドロップ
歴代多くのギタリストが愛用しているもっともポピュラーな形のピックです。
カッティング、単音ともに弾きやすいのが特徴です。
先端がシャープになってる分、弦に引っかかることも少なくスムーズに演奏できます。
オニギリ(トライアングル)
ストロークに向いており、単音では比較的太い音がします。
あまり速い単音フレーズを弾くのには向かないのですが、3角分で弾けて経済的ですね(笑)!
アコースティックギターの方にもオススメです。
ジャズ
ジャズギタリスト向けのピックです。
小さいので取り回しが良い反面、コード弾きやカッティングなどストロークの大きい奏法は難しそうです。
アルペジオや単音弾きが多いジャンルにもオススメです。
レビューモデル
Jim Dunlop JazzⅡ 1.18mm
素材の感触
いわゆるジャズピックというのは、一般的なピックに比べてサイズが小さく厚みがあり、先端が尖っているのが特徴ですね。
小さいので持ち方に注意しないと、どこかに飛んで行ってしまいます。
楽に発音できて、単音でもしっかり鳴らすことを目的にしています。
もちろん、しならないので、強く握りすぎないように弾くことが重要です。
サウンドの特徴
上述の通り発音がしっかりしており輪郭を出しやすく、厚みも出るので、単音のメロディー弾きなどにも効果大です。
ジャズでの演奏がしやすいよう配慮されていますが、ジャズ以外の人にも人気があります。
筆者の使用ピックもJim Dunlop Jazzです。
とにかく音がはっきりとして太くなる印象ですが、その代わりにカッティングや速いストロークを行うには練習が必要です。
フュージョン系のギタリストにも使用者が多く、手元次第でなんでもできるようになるところが好まれている理由です。
素材も一般的で音色は「ジャンルを選ばない優等生」といった感じで、もちろん歪みでもいい感じになります。
最近ではウルテムやトーテックス素材のものもあるので選択肢の幅もあります。
サムピック
サムは親指のことをさします。
親指に装着して使用するピックで、フィンガーピッキング(指弾き)をするときに使用します。
指弾きとピックピッキングとを併用したい時や、指弾きでベースをしっかり出したい時などに使用されます。
カントリーなどのギターやバンジョーで好んで使用されていますが、是方博邦などロックギタリストの中でも好んで使う人がいます。
アメリカのギタリスト、チェット・アトキンスによって開発が進んだと言われています。
レビューモデル
Jim Dunlop L
素材の感触
もちろん普通のピックとは感覚が全然違うので慣れが必要ですが、慣れてくると意外といろんなプレイに応用できます。
人差し指を添えて弾くと通常のピックの感覚に近づきます。
最近では従来のサムピックの形状より改良された形状のものも発売されているのでいろいろ探してみるといいかと思います。
サウンドの特徴
親指の重さをしっかり乗せられるので、重く太い「どっしり」とした音が出せます。
素材は一般的なものなので、音色はスタンダードな感じです。
オーバードライブ気味で使用すると、サムピックらしいニュアンスがつけることができるのがおもしろいです。
もちろん指が使えるのでプレイの幅が広がります。
複雑なバッキングを要求される上、ソロも弾かないといけない時などに使うなど、曲によって使い分けてるのもいいですね。
ホームベース
その名の通り、五角形で野球のホームベースの形をしています。
リッチー・ブラックモアやビートルズが使用していたことで有名です。
彼らのピックはべっ甲製でしたが、最近はべっ甲のもはほとんどありません。
ホームベースピック自体が最近ではマイナーなピックとなりつつあります。
レビューモデル
PICKBOY
素材の感触
形状は特殊ですが、カッティングやストロークでも特に違和感なく演奏できると思います。
しなりが一方向しかないため、反発や返りなどがシンプルでわかりやすく弾き心地は良いです。
左右に余分な部分がないので邪魔が少ないことも特色の一つですが、ピッキングできるところが1カ所だけなので、演奏中に頻繁に持ち替える方は注意が必要です。
人によっては持ち手側を少し削ると持ちやすいかもしれません。
実際にリッチー・ブラックモアはそうしていたとも言われています。
サウンドの特徴
パワーのロスが少なく感じ、輪郭がハッキリした質量のある音像になります。
素材によってもやや違いがあるかと思いますが、用途は広く、弦の当たりやしなりが伝わりやすくコントロールもしやすいですが、どちらかというとパワフルなイメージです。
主観ではアクセントが付けやすいように感じました。
特別な音が出るシロモノではないのでオールマイティに使用できます。