ビリーシーンがベースを始めたキッカケや好物とは
アメリカのロックバンド、MR.BIGのベーシストとして活躍するビリーシーンの経歴についてご紹介します。
技巧派ベーシストとして知られる彼の出身地や、ベースを始めたきっかけ、さらには意外な好物までご紹介しますよ!
ビリーの故郷バッファロー
ビリーは、アメリカ・ニューヨーク州にあるバッファローという町の出身です。
ニューヨークと言えば、自由の女神などで有名なマンハッタン(ニューヨーク市)を想像される方も多いと思いますが、これはニューヨーク州の南端にあたります。
バッファローは、正反対の北西端に位置しており、アメリカとカナダの国境沿いにあります。
五大湖のひとつ、エリー湖のほとりにあり、近くには、有名なナイアガラの滝があります。
冬は、かなりの雪が積もる豪雪地帯だそうです。
あるインタビュー動画で、「バッファローにいた頃、自分でベースのフレット打ち直しをやってみたが、それが原因で左手をケガした」というエピソードを語っていました。
バッファローは冬になると非常に寒く乾燥するため、ネックの木材が縮んで金属フレットの端が飛び出してしまっていたんだとか。
想像するだけで、すっごく痛そう……。
現在は、アメリカ西海岸、カリフォルニア州ロサンゼルスで暮らすビリーですが、今でもバッファローの町を時々訪れて、クリスマスパーティなどで古くからの友人らとの交流を楽しんでいるようです。
Scene from Xmas show in Buffalo! Sax: Jim Runfola; Voc: Jessie!; me & Bobby Lebel. Elton on drums ( awesome!) pic.twitter.com/twCcmHO4gn
— Billy Sheehan (@BillyonBass) December 29, 2015
訳:バッファローでのクリスマス・ショウの様子!サックスがジム・ランフォーラ、ボーカルがジェシー!で僕とボビー・レーベル。ドラムはエルトン(最高だ!)。
「世界の山ちゃん」とビリー
突然なんのこっちゃ?と思われたかもしれませんが、しばらくお付き合いください。
なにをかくそう、ビリーは、名古屋の「世界の山ちゃん」というお店の手羽先が大のお気に入りなんです!
MR.BIGのツアーで名古屋を訪れたときに、メンバーとスタッフで大量の手羽先を食べている写真もツイートされていました。
MR.BIGが世界の山ちゃん行ってる。 pic.twitter.com/9b6h1V2FPO
— Mitsuyo (@MTIAT) November 17, 2014
ビリー自身もこんなツイートしています。
Went out Aftershow for some famous Nagoya Chicken wings!! So awesome. The 2nd best in the world! ( I have to say that – being from Buffalo!)
— Billy Sheehan (@BillyonBass) April 19, 2016
訳:ショウの後、有名な名古屋の手羽先を食べにいったよ!すっごくおいしいんだよ。
世界で2番目に最高だ(こう言わないといけないんだ、バッファロー出身なもんでね)!
これはどういうことかというと、実はバッファローもチキンウィング、つまり「手羽先」が有名だからなんですね。
「バッファローウィング」と呼ばれる地元の名物を差し置いて、「世界の山ちゃん」がイチバン!とは言えなかったのでしょう(笑)。
ちなみに「世界の山ちゃん」の店内には、手羽先の食べ方が案内されています。
ご存じの方も多いと思いますが、まず関節部分の骨を2本まとめてかみちぎって肉部分だけを口でかんでスポッと抜く、というやり方です。
僕も初めて食べにいったときに覚えたのですが、これがまた信じられないほど簡単で、手も汚れずキレイに食べられるので驚きました。
2015年夏にドッグキャンプに参加したとき、深夜に外でビリーを囲んで話をしていた(本当に夢のような時間でした!)のですが、料理トークの流れでビリーが「世界の山ちゃん」のことを話してくれました。
「ナゴヤの『世界の山ちゃん』は最高だ。スパイシーな小さいチキンウィングで……テバサキだっけ?こうやって骨をかみ切るんだよ!そうしたらスポッと抜けるんだ。めちゃくちゃ食べたよ」
ビリーもこの食べ方が印象に残っていたらしく、ほかのキャンプ参加者にやり方を力説していました。
食べ方の演技と骨をかみ切る音まで完璧でした(笑)。
ベースを始めるキッカケとなった人物
ビリーがベースを始めるようになったキッカケには、ある人物が大きく関わっています。
その人物とは、ビリーがまだ幼いころ、近所に住んでいたジョー・ハッシーさんという方。
ビリーがピックを使わないフィンガーピッキングのスタイルなのも、「ジョーが指で弾いていたから」であり、ビリーのプレイスタイルに多大な影響を与えているティム・ボガードを聴くように勧めたのもジョーなんだそう。
この方がいなければ、世界を代表するベース・プレイヤー「ビリーシーン」は存在しなかったと言っても過言ではありませんね。
2012年9月15日、ビリーの自宅にほど近いロサンゼルスのバーバンクという町にある「ヤマハ・アーティスト・サービス」で、一夜限りの特別なベース・クリニックが開催されました。
ビリーのシグネチャー・モデルであるヤマハ「アティテュード」ベースを徹底的にフィーチャーした、その名も「Attitude Day」というもの。
このイベントには、ジョー・ハッシーさんも招かれ、当時のエピソードを語ったそうです。
この「Attitude Day」の様子は、YouTubeで検索すると動画で観ることができます。
こちらの動画では、クリニック中にビリーがステージからジョーさんに呼びかけているシーンがあり、仲の良さがうかがえます(2:03時点のストラップの話題で「Joe! Remember?」と声をかけています)。
ちなみに、このイベントには、アティテュードだけではなく、長年のビリーのキャリアを物語る往年の名器や、レアなベースなどを自宅からたくさん持ってきてくれていたようです。
個人的には、このショッキングピンクの改造ヤマハBB3000ベースとアティテュードのツーショット写真が特に気に入っています。
このベースを愛用して活躍したデヴィッド・リー・ロス・バンド時代のことも、またの機会に書いていこうと思います。
終わりに
経歴といいつつ今回はビリーの故郷バッファローに関連するテーマで終始してしまいましたが、いかがでしたでしょうか?
次回は、ビリーの音楽キャリアを語る上で欠くことのできない伝説的なバンド「TALAS」についてご紹介します。
お読みくださり、ありがとうございました。
ライタープロフィール
ビリーシーンスタイル・ベーシスト
ぢゃっく
1973年生まれ。
広島県出身。
16歳からベースを始める。
直後にみたビリーシーンのビデオに衝撃を受けて以来、25年以上に渡って、彼のプレイスタイルを研究中。
神戸市西区にあるスタジオメロウのスタッフ、Mellow Music Schoolのベース講師も務める。
「ぢゃっく」は、学生時代、ベースのジャックノイズが酷かったことからついたニックネーム。
テスコムスタジオメロウ|神戸市西区の音楽スタジオ:
Mellow Music School:
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