楽器やエフェクターで使う乾電池の種類と基礎知識。電池で音は変わるのか?
もくじ
電池の種類
電池の種類は数多くありますが、それぞれ特徴があり、用途に応じて使い分けられています。
バンドをやっている皆さんは、「マンガン乾電池」「アルカリ乾電池」を主に使用されているのではないでしょうか。
アルカリ乾電池とマンガン乾電池はどう違うの?
マンガン乾電池の特徴
1個あたり1.5Vの電圧を供給できる乾電池で、小さな電力で長時間動く電気機器や、大きな電力を必要とするなかでも、それが瞬間的であるもの(ガスコンロ点火用等)に向いています。
乾電池の中では特に安価とされています。
一般によく使われるもので、やすみやすみ使用する器具などに向いていており、万が一破損し液漏れを起しても、液が中性に近いためサビが生じる程度ですむため危険は少ないです。
アルカリ乾電池の特徴
アルカリ乾電池は、マンガン乾電池よりも高出力で、瞬時に大出力が必要なモーター等の回転機械の駆動用に適しています。
ミュージックプレイヤーやラジコンカーなど、長時間連続して使用される器具や仕事量の多い(重負荷)器具に向いています。
自然放電が少なく、長期の保存に適していますが、液漏れを起こすと強アルカリ性の為、機器内部を容易に腐食させたり、目に入ると失明の恐れがあり大変危険です。
電圧はマンガン電池と同様、1.5Vです。
注意!
電池の液漏れは、過放電(寿命を過ぎたまま回路に入れる状態)や異種電池の混用によって引き起こされます。
液漏れによって機器の破損、また人体への危険もありえるので、電池がなくなったら早めに処分することをオススメします。
原因としては、長期保管や外部要因(輸送中や店頭での落下による変形、また高温・多湿などの悪条件や、サビ・外部ショートなど)などが原因としてあげられます。
この場合は、乾電池が工場から出荷されてからお客様が気がつかれるまでに、何らかの要因で電池自体に変形やさび、内部の部品の劣化などが発生し、電池内部から自然に電解液(アルカリ乾電池の場合は水酸化カリウム)が漏れ出る現象が一般的です。
【使い切った電池の放置】
機器で使えなくなった電池の内部では放電によるガスがたまっており、さらに電流を流さなくても継続的に微量な化学反応が行われガスが発生する場合があります。
本来、これらのガスはすべて内部で吸収され、安全な状態で廃棄される場合がほとんどですが、長い期間使い切った電池を放置されると、放置環境や使われていた時の条件などでまれに液漏れが発生します。
電池は寒がり屋さん
温度によって電池のパフォーマンスは変わります!
低温下では電池のパワーや寿命が減少、高温下では保存時の自己放電が進み容量が減少。という傾向がある。
電池の違いで音は変わるのか?
楽器をやっている人なら特に気になるところですね。
電池交換実験〜9V電池の違いでエフェクターの音が変わるのか?
↑ここの記事で紹介されています。
9V電池のメーカーによっての音の違いを細かく分析されています。
少なからず音には影響が出るようですね!
電池を長持ちさせるためには
種類の違う乾電池を混ぜて使うと長持ちしない
アルカリ電池やマンガン電池など色々な種類がありますが、それぞれ性質が異なります.
メーカーが同じだからという理由だけで、アルカリ乾電池とマンガン乾電池を混ぜてはいけません。
古い乾電池と新しい乾電池を混ぜて使うのはNG
電池を長持ちさせようとして1本ずつ入れ替えて使うのは逆効果ということになります。
使用する機器によっては乾電池からの発熱、発火などの危険性もあるので注意してください。
高温多湿を避け冷暗所で保管
自己放電を抑えるために、乾電池は高温多湿を避け、直射日光のあたらない冷暗所に保管しましょう。
冷蔵庫での保管は、電池が結露したりサビが生じたりしますので避けましょう。
太陽光発電バッテリーでライブできる時代へ
コンサートの演出やデザインを手掛けるネクストワンクリエイト有限会社が、震災をきっかけに開発した「ECO LIVE SYSTEM」
昼間のうちにソーラーパネルから太陽光エネルギーを吸収し、バッテリーに充電し、コンサート中の電源を補うというシステムで、コンサート会場などで導入されていってます。
将来的には「太陽光発電バッテリーのみで」ライブコンサートができるのも夢ではありませんね!
『ECO LIVE SYSTEM』は、昼間の内にソーラーパネルから太陽光のエネルギーを吸収し、それらをバッテリーに充電、夜間のコンサートの電力へと活用するシステム。
2006年よりNANO-MUGEN FES.やASIAN KUNG-FU GENERATIONの舞台制作・演出などで共にコンサートを制作してきたNext 1 Create社 により2011年に開発され、世界で初めて太陽光発電により蓄電し、移動できるシステムを使ってのコンサート実現を可能にしたものです。
Next 1 Create社は、今まで無意識に使用していたコンサートでの電力を少しでも節約し、少しでも従来とは異なる地球環境を考えたコンサート形態を考えるべきではないか、という思いから『ECO LIVE SYSTEM』の開発及びテストを繰り返してきました。
日本武道館公演にて太陽光発電による「ECO LIVE SYSTEM」活用のお知らせ
7月26日(金)に開催されるACIDMAN LIVE TOUR “新世界” TOUR FINAL日本武道館公演において太陽光発電による「ECO LIVE SYSTEM」を活用致します
http://acidman.jp/content/newsinfo/日本武道館公演にて太陽光発電による「eco-live-system」活/
最後に
身近にある電池のこと分かっていただけたでしょうか。
楽器以外でも使用する機会が多いと思うので、少しでも参考になれば幸いでございます!
ライタープロフィール
スタジオラグ
中尾きんや
スタジオラグスタッフ
ウェブサイト:https://www.studiorag.com
Twitter:kin_kinya