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ベースでスラップする時にコンプレッサーは必要?そもそもコンプって何?って疑問を解決
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ベースでスラップする時にコンプレッサーは必要?そもそもコンプって何?って疑問を解決

スラップする時にコンプは必要?そもそもコンプって何?って疑問を解決!

今回はベースの機材、エフェクターのお話です。

使う、使わないでまあまあ賛否両論分かれるコンプについてです。

正式な名称は「コンプレッサー」です。

音楽をやっている人なら、結構聞き覚えがあるかと思います。

ベース以外にもコンプレッサーはかなり使用されていますが、今回はベースに使用する際の「コンプレッサー」についてお話したいと思います。

ただ、スレッショルドやレシオの比率などといった少し難しいことは、また別の機会にお話したいと思います。

使うとどうなるのか?

ベース

http://o-dan.net/ja/

コンプレッサーとは、直訳すると圧縮機という意味です。

音楽の分野におけるコンプレッサーの効果を簡単に説明すると、小さすぎる音を持ち上げて大きくし、大きすぎる音をつぶして小さくするといったものです。

同じカテゴリーで「リミッター」というものも存在しますが「リミッター」は大きすぎる音をつぶして小さくするというだけのものになります。

音のツブをそろえたり、音圧を上げるといった目的で使われます。

ベーシスト的な目線だと、1曲の中で指弾きとスラップの両方の奏法を取り入れている際にあると非常に便利です。

参考:よくわかるギター用コンプレッサーエフェクターの使い方

コンプ賛成派と反対派

ベーシストとしての考え方の違いは必ずあるものなので、どちらが正しいとか間違っているというものではありません。

そもそもベースはアン直が一番だという考えで、マルチコンパクトエフェクター自体をかますことを嫌う人もいます。

何事も好みの問題と言ってしまえばそれまでなのですが、とりあえず両者の考えの違いをまとめてみました。

賛成派

使用される方、コンプ賛成派の意見としては「出音が安定する」「サスティーン(音の伸び)が良くなる」や「音圧が稼げる」などといったものかと思います。

または「コンプでつぶした音が好き」といった、コンプレッサーで圧縮した際の独特の「コンプ感」を好んで使われている人も多いのではないでしょうか。

使い方も人それぞれなので、ライブでは常にかけっぱなしという人もいれば、スラップの時だけかけているという方もおられます。

機種によっても圧縮の仕方はさまざまで、大きく分けると2つあります。

このふたつは別物と考えた方がいいかもしれません。

前者の方は初めてコンプレッサーを使う人には効果が少し分かりにくいです。

後者の方はどちらかというとプリアンプ的な使い方をされるのが多いでしょう。

ちなみに僕はコンプレッサーを使うことには賛成派です。

反対派

コンプ反対派の意見として多いと思われる「しっかりと自分でピッキングのコントロールもできないのにコンプに頼るのはどうかと思う!」「ダイナミクスが失われる!ニュアンスが出せなくなる!」とか「コンプを使ってるヤツは自分の下手さをごまかしているだけ」などといったものではないでしょうか。

もちろんこういった意見は間違いではありません。

むしろ正しいでしょう。(最後のは大げさなので微妙ですが……)

よくコンプを使うとうまくなった気になれるというのを聞きますが、うまい人はピッキングが安定しているので、音のツブも揃っています。

コンプレッサーで音を圧縮してツブをそろえることでそれを体感できるので、うまくなったような気になれるということです。

そういった面がコンプレッサーを使うことへの拒否反応を生むのではないでしょうか。

反対派は自分の出音は自身の指先でコントロールするべきだという考えをお持ちの方が多いと思われます。

コンプを使ってる人は下手なのか?

コンプレッサーエフェクター

http://o-dan.net/ja/

決してコンプレッサーは下手な人がそれをごまかすためのエフェクターではありません。

確かに使うことによってピッキングのツブは揃います。

ただ、ベースのうまい下手を判断するのに、ピッキングの音のツブだけで判断するのはいかがなものかと個人的には思います。

いくらピッキングが安定していてもリズムがグダグダではどうしようもないですからね。

コンプレッサーを使って音のツブをそろえていても下手な人は下手ですし、うまい人はうまいと思います。

使う時に注意したいこと

一番注意したいのがノイズです。

コンプレッサーをつないでいない時はそんなに気にならなかったのに、つなぐと急にノイズが気になり出したということが出てくるかもしれません。

これはコンプレッサーが小さいノイズの音までも持ち上げて大きくしてしまっているからです。

そういった時はエフェクターをつなぐ順番を変えてみたり、アンプ側のセンド・リターンにつなぐことで解消できる場合もあります。

コンパクトエフェクターでベース用のコンプレッサーもありますが、ベース専用ではないものを使う場合、特にベースがアクティブだと、コンプレッサーがベースの出力に対応できず、ただ音が劣化したような状態になる場合もあるので注意が必要です。

まとめ

コンプレッサーは非常に便利です。

ただ、使う時は注意が必要ですし、仕組みをある程度勉強してから使うことをおすすめします。

ただ、なんとなく好きなベーシストがよくスラップをしていて、コンプも使っているからという理由で導入するのもいいと思うのですが、自分に本当に必要なのか、どういった点で必要性を感じるのかも考えて使って頂ければと思います。

逆に反対派の人に無理に使えとは言いませんが、一度使ってみてどういうものなのかをある程度理解した上で、必要ないと感じれば使わないという判断をしてもらえればと思います。

使ったこともない、どういったものかもあまり分からず、ただコンプは下手な人が誤魔化すために使うものという先入観をお持ちの方には是非一度試してみて頂ければと思います。

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ライタープロフィール

Broad Person

ベーシスト・サウンドクリエイター

Broad Person

ベーシスト、サウンドクリエイター、ブロガー。

14歳の時にベースを手にし、バンド活動を開始。

その後、大阪の某音楽専門学校へ進学。

これまでにいくつかのインディーズバンドを渡り歩き、全国規模での活動を展開してきたが、限界を感じてあえなく就職。

就職後はベースの講師業も隠れてこそこそ行い出す。

DTMにも手を出し、ひとりで曲作りも開始。

自身のペースで地道に活動中。

ブログ:http://broadperson.com

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